- 2021-1-14
- 東京
路上生活者の夜回りに同行する生徒
新型コロナの影響で、授業のオンライン化といった制約が強いられた若者たち。
そのなかで自ら動き出した中高生がいます。
足を運び、心を寄せたのは、支援が遠く及ばない路上生活者たち。
そこで何を知り、感じたのか。ふたりの生徒が語ってくれました。
僕たちは考えて、動く。
学校法人 自由学園（東京都東久留米市）
「今、僕らに何かできることは？」
工藤健さん（左）と中村侑人さん（右）撮影/編集部
西武池袋線のひばりヶ丘にある自由学園は、
２０２１年で創立１００周年を迎えます。
自然豊かなキャンパスには、歴史的な校舎が並び、
幼稚園生から大学部生までおよそ８００人が学んでいます。
同学園男子部では、ＮＰＯ法人ＴＥＮＯＨＡＳＩ、認定NPO法人世界の医療団と連携、
有志の生徒が主体となり、路上生活の人や生活困窮者を支える活動を続けています。
授業の後、男子部高等科２年の中村侑人さんと工藤健さんが取材に応じてくれました。
ふたりは活動の立ち上げから関わる中心メンバーです。
「４月に緊急事態宣言が発令され、オンラインで１学期が始まりました。
１日中パソコンの前に座って授業を受けたり、課題をこなしながら感じたんです。
勉強だけでいいのかな、と。
同世代の若者が手作りの布マスクやフェイスシールドを寄付するニュースを見て、
僕も何かやりたくなりました」（中村さん）
「今、僕らに何かできることはあるのか？」「する・しないの選択」というプレゼンテーションを、
男子部の全生徒にオンラインで発信。
その呼びかけに数人の生徒が賛同したひとりが工藤さんでした。
「どうぞ」の一言に葛藤が
活動は放課後、有志の生徒の手で行われる
第１回活動は、２０２０年７月８日。
毎週水曜日に行なわれるＴＥＮＯＨＡＳＩと世界の医療団の活動に参加し、
自分たちの目で見ることから始まりました。
中村さんや工藤さんたちは、炊き出しを手伝い、
池袋駅周辺で行われる夜回りに同行しました。
８月19日には２回目の活動として、
学生がごはんを炊き、１２３個のおにぎりを手作り。
夜回りに同行し、それを配りました。
「『どうぞ』とおにぎりを渡しながら、もやもやしたんです・・・。」
動き始めた保護者たち
女子部の生徒が協力した手作り布マスク
「いつ自分が大変な状況になるか、誰もわからないじゃないですか。
でも、ほとんどの生徒にとって、路上生活の人や生活に困っている人は、遠い存在だと思います。
僕自身、何度か活動に参加するなかで考え、他人事ではないことが少しずつ実感できました。
他の生徒にも参加してもらい、活動を広げていくことが今後の課題ですね」（中村さん）
「手作りの動画を配信して、活動紹介していますが、伝えるのは難しいです。
無理やり押しつけるものではないし、
逆に関心があっても参加のきっかけがつかめない生徒もいます。
どうすれば活動する側の想いや情報を共有できて、
自分から参加したいと感じてもらえるのか。そのやり方に悩んでいます」（工藤さん）
こうした生徒たちの動きは、保護者にも響いています。
・・・詳しくはのんびる1・2月号をご覧ください。
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自由学園の生徒からのメッセージ
いっしょにやさしい社会を創りませんか？
【若者の方へ】
社会問題について考えているけど、行動に移すことが難しい！と私たちは感じていました。
行動に移せたのは、機会があったからです。
実際に行ってみるとボランティアもそうですが、
いろんな人と同じ気持ちで行う行動がとても楽しく感じました。
みなさんもいっしょにボランティアに参加しませんか。
下記メールアドレスにご連絡下さい。
【大人の方へ】
私たちの活動は、すべて寄付によって成り立っています。
私たちはこの活動を、よりよい社会づくりのために継続していきたいと考えています。
この記事をご覧になって、お米やふりかけなどを寄付してくださる方は、
ご協力をお願いします。
また、この活動は特定非営利活動法人 TENOHASHI（ https://tenohasi.org/）、
認定NPO法人認定NPO法人世界の医療団（https://www.mdm.or.jp/）と協同して行っています。
そちらへのご支援もご協力いただけると幸いです。
■ボランティア・支援についての問い合わせ
【Eメール】yasasiishakai@jiyu.ac.jp
学校法人自由学園 https://www.jiyu.ac.jp/
この記事は、1・2月号特集でご紹介しています。
◆『のんびる』2021年1・2月号 目次
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