【動くヒト】オランダ発の「バディ」でみんなが関わる子育て!

かとう・あいり
1989年、東京都墨田区生まれ。高校時代をオランダで過ごす。
帰国して大学卒業後は飲料メーカー勤務などを経て、
2020年3月に一般社団法人 We are Buddies 設立。東京・群馬・千葉で活動中。
 
文/中村未絵 写真/堂本ひまり
 
新しいアクションを起こしている若い世代に注目する連載「動くヒト」。
今回は、第三者の大人と子どもがひと組の“バディ”となって
世代を超えた信頼関係を築くオランダ発のプログラムを、
日本でスタートさせた加藤愛梨さんにお話をうかがいました。
 


【動くヒト】
オランダ発の「バディ」でみんなが関わる子育て!
一般社団法人We are Buddies 代表理事 加藤愛梨さん



<シェアハウスで出会った6歳の子>
 
2020年3月に設立された一般社団法人 We are Buddies(WAB)では、
子どもと大人ボランティアが2人一組の「バディ」(buddy=相棒・仲間・友人)となって月2回会い、
1年間かけてフラットな信頼関係を築いていくというユニークなプロジェクトを行っています。
 
「『一人の子どもを育てるにはひとつの村が必要』
というアフリカのことわざがありますが、
個別化が進むいまの社会では、保護者だけで子育てを頑張っていることも多い。
でも、それにはやっぱり限界がある。
いろいろな人たちが子育てに関わり、
みんながやさしい気持ちになれる社会を目指せたらいいなと思います」
と話すのは代表理事の加藤愛梨さんです。  

20代後半までは子どもとの接点がまったくなかったという
加藤さんがこの活動を始めたきっかけは、
暮らしていたシェアハウスに6歳の男の子が両親と引っ越してきたことでした。
「それまでシェアハウスに住んでいたのは大人ばかりだったので珍しくて、
その子とよく遊んだり、出かけたりしたのが、すごく楽しかったんです。
自分の子ども時代を思い出して、
彼の眼鏡を借りて世界を見るような新鮮な気持ちでした。
私はそれまで、子どもは未熟な存在だと勝手に思い込んでいたのですが、
一人の人間として接するようにもなりました」
 
 シェアハウスを出て別々に暮らすいまでも、
その男の子との交流は続いていて、
最近では親には言えない愚痴を話してくれることも。
自分とは異なる相手とフラットな信頼関係性を築けたことは、
加藤さんにとって貴重な経験になったと話します。
 
「その子にとっても私は、『何か困ったことがあったときに頼れる人』。
そういう存在が家族以外にいるのは大事ですよね。
また、保護者にとってもいいことだと思うんです。
こうした関係をもっと広められないかなと思ったときに、
オランダには40年続く『バディプログラム』があって、
社会のセーフティネットとしても機能していることを知りました。
すごくワクワクして、日本でもやろうと決めました」
 

・・・続きは『のんびる』 2023年5・6月号 をご購読ください
『のんびる』 2023年5・6月号目次
◆ただいま注文受付中!
こちらからお申込ください。

We are Buddiesのコーディネーターが、
子どもとボランティアの大人(大人バディ)をマッチング

写真/堂本ひまり

 

 

関連記事

ページ上部へ戻る