ひとり暮らしだけどひとりじゃない「げんちゃん」(特集「ここにおいでよ。」)

自動販売機で飲み物を買うげんちゃんの横顔

ひとり暮らしだけどひとりじゃない「げんちゃん」
シェアハウス&イベントスペース「TransitYard」(東京都)
自動販売機で飲み物を買うげんちゃんの横顔
シェアハウス&イベントスペース「TransitYard」(トランジットヤード)。
生まれつき重度の知的障がいがある25歳の「げんちゃん」は、
3年前、親元を離れ、ここの3階で暮らし始めました。
ヘルパーさんに付き添ってもらい、買い物にでかけることもあります。
グループホームでもない、入所施設でもない、
ヘルパーや地域の人に支えられながらの「自立生活」という選択とは?
げんちゃんとげんちゃんを取り巻く人々を訪ねてみました。

げんちゃんのお母さん。
「ひとり暮らしを始めて、すごく変わった。
言葉も増えてきました。我も強くなったかな。・・・

私たちと暮らしているときは、私たちが察してやってあげちゃっていたから、
その必要もなかったんでしょうね。

初対面のヘルパーさんが相手だと、
自分で表現しないと思いがかなわないことが起きているから」

(げんちゃんの母親・恵さん)

バリアフリー社会人サークルColors代表の石川さん。ゆったりした服を着た、髪の長い女性
変わったのはげんちゃんだけではありません。
げんちゃんの入居を機に、「げんちゃんを知っている人を増やしたい」と始まったのが、
1階を利用したイベントスペース「TransitCafe☀Colors」(トランジットカフェ☀カラーズ)。
15人ほどでいっぱいになる小さなスペースですが、
音楽ライブやドキュメンタリー映画の上映会などが開かれ、
今では年間のべ800名もが訪れる交流の場になっています。
カフェの運営を担うのは「バリアフリー社会人サークル・Colors」。
写真は、代表の石川明代さん。

中村さんの顔。Tシャツをきて、メガネをかけている
「僕らはげんちゃんにとって地域が必要だと考えがちだけど、
本当は、地域にとって、地域が変わるために、
げんちゃんが必要なんじゃないかな。
みんなひとりぼっちで生きているわけじゃない。
僕らも、自分や周りの課題を解決する地域力を、
げんちゃんにつけてもらっているんだと思っています」
(NPO法人風雷社中 理事長の中村和利さん)


◆NPO法人 風雷社中
大田区を中心に、障がい者福祉と若者社会参加支援を
コラボさせた活動を展開しています。
障がいのある人々が直接社会に参加していくための支援活動を行い、
社会のなかで障がいのある人とない人が接点を持ち、
知り合いや、仲間になれる機会を増やすための活動を実践。
障がいのある人への外出支援や相談支援と若者就業支援とが
2本柱となっています。

ガイドヘルパー募集中!
風雷社中では、知的障がいのある人の外出をサポートする
ガイドヘルパーを募集しています。
とくに、平日朝夕の30分程度の短時間の送迎支援、
土日の3〜5時間の余暇・社会参加の外出支援では、
ガイドヘルパーのニーズが集中しているのに対し、
ヘルパーさんが不足しているのが現状です。
未経験者も大歓迎。
東京都指定のガイドヘルパー養成研修も実施しています。
詳しくはお問い合わせください。

■問い合わせ先
特定非営利活動法人 風雷社中
東京都大田区東矢口3-31-8 HASUNUMA-BASE内
【FAX】03-6715-9327
【Eメール】in@fuu-rai.com
【TEL】03-6715-9324

この記事は2017年12月号でご紹介しています。
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