「”おひとりさま”の私には、”終活”なるものにほとんど関心がありません」(特集:自分らしい終い方 葬儀を考えると見えてくる より)

うえの・ちづこ
1948年富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程修了。
東京大学名誉教授、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク理事長。
女性学、ジェンダー研究の第一人者で、近年は高齢者介護とケアの現場を研究。
介護保険改悪反対を呼びかけるなど、社会運動の先頭に立つ。

写真/聞き手・構成 前田和男(本誌編集長)
「"おひとりさま"の私には、
"終活"なるものにほとんど関心がありません」
上野千鶴子さん(社会学者)

<遺産は親族以外の社会運動団体に>

前田:本号の特集は「終活」です。上野さんは「終活」をどうお考えですか? 

上野:そもそも〝おひとりさま〟の私には、
「終活」なるものにほとんど関心がありません。
世間的には二大「終活」は死んだ後の葬式とお墓のようですが、
私にとっては両方とも無用です。
「終活」といえるものがあるとすれば、
遺言状の更新で、40代の時から、書き替えをしています。

前田:毎年ですか。

上野毎年元旦に書き直すという人もいるようですが、
私の場合は、自分の資産状況や人間関係が変わったりした時に、
数年に1回バージョンを変えています。
私には兄弟が2人おりますがどちらも経済的には困っておりませんので、
私が彼らと甥姪に遺産を残す理由はありません。
贈り遺すのは親族以外の方たちにと考えて、遺言状をしたためています。 

前田:でも、法的には、親族の方たちに法定遺留分というのがありますが。 

上野:いえ、法的に遺留分の権利があるのは、
一親等、つまり親か子供までで、兄弟姉妹にはありません。
でも、当初はそれを知らなかったので、遺言状には、
「相続権をお持ちの方はそれを放棄してくださるようお願いいたします」
と一筆書き添えておきました。
まあ、私の兄弟たちは金の亡者ではありませんから、
法定遺留分をよこせなんてことはいわないと思ってはいましたが。

前田:上野さんは遺産をどのような方に残されるおつもりなんですか?
差し支えなければお聞かせください。

上野:ジェンダー平等を推進する社会活動をやっている団体や
ジェンダー研究に関わる個人を想定しています。
財団法人をつくる予定です。
大変世話になった方たち、特に遺言を執行してくださる方には、
謝金を手当てしておくのは当たり前ですから、それも記載してあります。 

・・・続きは『のんびる』7・8月号特集をご購読ください。
(7・8月号/9・10月号連続で上野千鶴子さんのインタビューが掲載されます。)

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