土砂に埋まり、一度は心が折れたけど、豪雨災害とコロナ禍から立ち直った地元企業(連載/被災地は今 より) 

被災時の中里工業の工場

宮城県の最南端に位置する丸森町は、
2019年10月の豪雨被害で町の中心部や河川沿いの一帯が冠水。
土砂に埋まった工場や飲食店は目も当てられない惨状を呈した。
多くが事業継続が難しくなるなかで、
必死の努力でよみがえった金網製造工場と老舗の飲食店を訪ねた。

被災地は今 宮城県丸森町その① 

土砂に埋まり、一度は心が折れたけど、
豪雨災害とコロナ禍から立ち直った地元企業


「もう、 無理」 からの再起

2019年10月に発生した台風19号は日本各地に記録的な集中豪雨をもたらした。
宮城県の丸森町は町の平坦部のほとんどが雨水のバックウォーター現象で水に浸かり、
浸水戸数は全国最多、死者は10名にのぼり、1名の方がいまだ見つかっていない。  
丸森町の有力中堅企業、金属加工業の中里工業株式会社は、
阿武隈川の小さな支流五福谷川沿いに立地し、
上流の砂防ダムの決壊により川が氾濫、工場に大量の土砂が流入し、
設備機器類すべてが使用不可になるという壊滅的な被害を受けた。  

丸森町は宮城県の南端に位置し、南西は福島県と隣接。
町の北部を阿武隈川が貫流し、
その流域と支流河川(内川・雉子尾川)の流域一帯は平坦地であるが、
南東部は阿武隈山地の支脈で囲まれた盆地状の町

同社会長の中里秀雄さん(46歳)が当時の悲惨な状況をこう振り返る。
「被害総額は3億円。年商が2億2千万、
従業員16人という小さな会社にとっては致命的な被害です」。  
泥に埋まった工場の中で中里さんは「もう無理だなあ」と吐息をついた。
「正直なところ、心が折れました。
たとえ、設備を新しく整え再開にこぎつけても、
もう一度台風で被害を受ける可能性もあるのです」。  
迷う中里さんを再開に向けて決断させたのは・・・。

中里工業株式会社会長 中里英雄さん
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