【インタビュー】安心してこの町で暮らしていけますか 声を上げ始めた非正規の女性たち 瀬山紀子さん (公務非正規女性全国ネットワーク「はむねっと」副代表)

せやま・のりこ さん
1974年生まれ。複数の公立女性関連施設でコーディネーターとして勤務。
現在は複数の大学で非常勤講師としてジェンダーの授業を受け持つ。
共著に『障害者介助の現場から考える生活と労働』(明石書店)など。
公務非正規女性全国ネットワーク(通称:はむねっと)副代表
撮影/堂本ひまり 

安心してこの町で暮らしていけますか 
声を上げ始めた非正規の女性たち 
瀬山紀子さん (公務非正規女性全国ネットワーク「はむねっと」副代表)

全国の地方公務員は276万人とされていますが、
同時に非正規で公務労働を担う公務非正規従事者は、
自治体の直接雇用に限っても112万人存在し、
その約4分の3は女性だと言われています。
多くの矛盾や困難を抱えながら働く公務非正規の女性と、
それによって成り立つ公共サービス。
地域で暮らす一人ひとりに関わる切実な課題です。

非正規化が進む行政の専門職

─瀬山さんは複数の公立女性関連施設に勤務し、女性の側に立った防災・減災の市民講座などを企画されてきました。

瀬山:市民の人たちと関わりながら、 やりがいとさまざまな可能性を感じる仕事でした。
ただ、 埼玉県の男女共同参画推進センターで週4日仕事していたとき、
非正規である自分が事業の中核を担っているセンターのあり方に疑問を抱いたんです。
このセンターを持続可能な場にするためにどうすればいいのか、
働きながらいつも考えていました。
女性の労働問題をテー マに講座を企画したときは、
講師の話を聞きながら 「私自身の問題だ」 と気づかされました。
「ジェンダー平等の社会を」 と言いながら、
自分の足元がそうな っていなかったんです。


「声を上げた多くの仲間と連帯できたことに希望を感じます」と瀬山さん
─「官製ワーキングプア」 とも呼ばれますが、従事する方の職種は幅広いです。
瀬山: 行政で 「専門職」 と呼ばれている仕事が、 とくに非正規化してきました。
図書館員がその 一例です。
非正規化が進むことでたとえば、 郷土資料を扱える司書がいなくなります。
それは町の図書館から郷土資料が消えるかもしれないことを意味します。

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