エッセイ:コロナといのちと子どもの笑顔

知恵と工夫でにっこり笑顔の塩おむすび

「少しずつ、生活を取りもどしていかなくては…、そう思った。
ささやかでもいいんだ、笑って過ごせれば」
本特集のエッセイ「コロナといのちと子どもの笑顔」にある
西田誉子さんの言葉です。
新型コロナウイルスが終息の兆しを見せないなか、
子どもが安心できる暮らしを願う母親たち。
多文化保育、地域の居場所、子ども食堂など、
さまざまなかたちで子育てを応援する場と人。
親子を笑顔にするために――

 

コロナといのちと子どもの笑顔 文 西田誉子

「しょ、しょ、…しょ…」
「…しょ?」
目の前にあるから「しょうどく」と言いたいのだろう。
子どもは、ことばがうまく出なくなっていた。
ことばは出ず、肩だけが上下している。子どもは、支援学校に通う中学生。
もともとたくさん話せるわけではないけれど、単語も出なくなっていた。
コロナで学校はお休みになり、今、そのまま春休みに突入していた。

桜が咲き、散って、いつのまにか進級した。
こんな中でもクラス替え、うらめしいが、担任の先生は同じでほっとした。

学校が徐々に再開し、かたちだけは通常に戻っていったけれど、
子どものことばは、なかなかもどってこない。
相談してみると先生も「コロナまえより、ちょっとでにくいかなと感じています」とのこと。
子どもはこだわりが強い。
いつもと違うことへの緊張感などもあるのかな、と。
今すぐなにが原因とはいえないし「しばらく様子を見てみましょう」となった。
少しずつ、生活を取り戻していかなくては・・・、そう思った。

・・・続きはのんびる11・12月号

この記事は、11・12月号特集でご紹介しています。
◆『のんびる』2020年11・12月号 
目次

◆ただいま注文受付中!こちらからお申込ください。

関連記事

ページ上部へ戻る